Mokoさまより、音の対話型鑑賞「ON x CHI」プログラムにご参加いただいたご感想を記事にしていただきました。
こちらは、Mokoさまのnoteに投稿していただいた記事のご紹介です。
<音×感性>対話型鑑賞ワークショップ 【イベントレポート】
感じたことを共有し、対話を通して自分の価値観や視点に気がつくことができ、自己発見の効果がある対話型鑑賞。
今回は、ただ聞いて共有するだけでなく、普段なかなか使わない自分の持つ「感性」や「潜在意識」を使った新しい形のワークショップを体験することができました。
私は「アート」の対話型鑑賞イベントに以前参加したことがありますが、2019年12月11日にNagatacho GRiDで行われたイベントはなんと「音」の対話型鑑賞ワークショップでした。
「音」と聞くと、普段日常で聴く音楽をイメージするかもしれませんが、このイベントではなんとモジュラーシンセサイザーという様々な楽器や音源が入っている機器を使って、即興で作られる音を鑑賞します。
まずは一人ずつ自己紹介。いろんなバックグラウンドや仕事をされている方が集まりました。
参加者に多様性があると対話での意見が異なり、面白みが増します。そして今回の講師はシンセサイザーを演奏するLenaさん。
今回、私は初めてシンセサイザーの音色を生で聞きました。
臨場感があり、目を瞑って聞いているだけでも自分の中の世界観に引き込まれ、普段味わうことの無い感覚でした。次に、対話型鑑賞をする前に、人には顕在意識と潜在意識があるというお話から。
顕在意識:常識、世間体、計画を考える意識のこと
潜在意識:感情、自律神経、トラウマ、イメージの力意識を人格化する
違いを理解したところで次に意識を人格化をさせます。顕在意識は親 (計画したり日々のやるべきことをこなす)
潜在意識は子供(感じるままに表現するが、言葉がたくみに使えない)
モジュラーシンセサイザーが奏でる音とLenaさんのナレーションを聞きながら、子供時代の自分をイメージして自分の心の中にいる潜在意識を引き出します。子供の自分を見つけれた参加者もいれば、見つからなかった方も。
私は音色から想像力を働かせて自由に頭の中で景色を描きました。次に長めのメロディーを聞き、五感を使って音を聞きました。
どんな色、場所、ものがあるのか、各々は目を瞑ったり遠くを見たりしながら想像し、シンセサイザーの音に耳を済ませます。五感で感じたことを言語化
聞いた音を言語化し対話します。(ここの体験もとても興味深い!)音を形状化させる方、
音から感覚を感じる方、
音を客観的に聞いてる方、
ARで見ているような感覚になる方、
異空間にいっている様な感覚になる方、など。
この様にそれぞれ音に対する反応の仕方が違いました。ここで重要なのは、正解がないこと。
人それぞれに感じ方が違うため、他の方の意見を聴くと「確かに!」と納得したり、「そんな発想があったか!」と違いを知ることも興味深い上、自分の考えている癖や傾向が見えてきたりもします。
この対話は大変面白く、実際に体験すればわかります。^^
自分の心の声(潜在意識)を聞くことが大切
感じたことを言葉にしないと心はその感情をスルーしてしまうのだそう。
例えば、美味しいと感じたなら美味しい!と反応すると、体が美味しさを噛みしめることができ、美味しさが倍増します。自分が幸せなのかは考えたらわかるものではなく、感じるもの。
感性は自分軸なので、自分が感じたことを素直に受け入れ、自分の心の動きをちゃんと見つめることの大切さを教えてくださりました。また、
“音は聞いたときに時空を戻したり、記憶を蘇らせる不思議な力がある”
とLenaさんはおっしゃっていましたが、まさにその通りだと思いました。特に、過去に何度も聞いていた音楽を久しぶりに聴くと、当時よく行っていた場所やみていた景色、当時の感情までもが鮮明に思い出されます。
そして最後にLenaさんは、大切なことを教えてくださいました。
“多くの人は一日の大半、過去の後悔や未来の不安について考えていて
意識が「今、ここ」にいない。…
ぜひ自分の心の声に耳を傾け、今、この瞬間の感情を大切にして欲しい。”
近年話題になっているマインドフルネスや禅も、自分の心や「今」にフォーカスすることの大切さを説いています。日常の忙しさを忘れ、たまにはこのイベントの様に想像力を働かせ、自分の感性や潜在意識を意識的に使ってみるのもいいリフレッシュになるのではないでしょうか。
そこで経験したことや発見したことが普段のビジネスや生活のヒントにもなり得ます。
参加者の感想
「絵の対話型鑑賞は詳しい人が正解の印象だったけど、音は自分の感性に頼るしかない状況でした。今回聞いた音の多くは自分が子供の頃に聞いていた音に関連づけられて色々と思い出しました。とてもいい体験でした。」